親の会社を相続放棄することはできるか
1 会社そのものを放棄するわけではない
会社には大きく分けて2つのケースがあります。
1つは、「株式会社〇〇」「合同会社〇△」のように法人格を取得しているケース。
もう1つは、法人格を取得しておらず個人事業主として事業を営んでいるケースになります。
どちらのケースであっても、親が亡くなった後に、被相続人である子が相続放棄手続きをとることは可能です。
ただ、1つ目のケースは会社が「法人」という被相続人とは独立した人格を持っていることになりますので、相続放棄の対象となる財産は親が所持している「株式」等になります
2つ目のケースは会社に法人格がありませんので、事業で取得した資産や背負うことになった負債は被相続人の個人資産になりますので、マイナスも含めたこれらの資産を相続放棄するということになります。
2 相続放棄は放棄の対象を選べない
法人格の取得の有無にかかわらず、会社の権利関係は複雑なことも多く、会社経営に親とともに携わっていないと、相続をして面倒ごとに巻き込まれないのか不安に感じる被相続人も少なくないはずです。
上記の通り、親が会社経営していた場合であっでも、相続放棄は可能です。
相続放棄が無事に認められれば、相続人という地位からも解放されることになるので、会社に面倒ごとがあったとしても、相続人としての責任を問われることはなくなります。
但し、気を付けなければならないのは、相続放棄は特定の財産のみを放棄できるというものではなく、相続人としての地位を失うわけなので、親の一切の資産を相続できなくなるということです。
3 法人格のある会社の相続
1でも記載した通り、法人格を取得している会社は相続の対象となるのは「株式」です(株式会社の場合)。
株式会社の場合、会社が債務超過であっても、債権者が請求できるのは基本的には会社資産のみです。
そのため、会社が倒産した場合でも株主は株式の価値がなくなってしまうという損害は被りますが、損害の範囲はそこまでとなります。
但し、会社の債務を代表者である親が連帯保証をしていた場合には、連帯保証している債務を相続人は相続することになってしまいます。
そのため、連帯保証債務が多額になる場合にはやはり相続放棄を検討することをお勧めします。
また、合名会社のように会社債務を社員が無限責任を負う形態の会社もあり、その場合は親が連帯保証人でなかったとしても相続人は会社債務の請求を受けることになるので注意が必要です。



























